機器やシステムなどの設備が故障すると、現場の稼働が止まってしまい、計画変更を余儀なくされることがあります。設備が故障するまでにかかる時間や、製品の信頼性の把握のためには、MTBFを活用しましょう。
本記事では、MTBFの概要や計算方法について解説します。
MTBFとは平均故障間隔の意味
MTBFとは、Mean Time Between Failuresの頭文字を取った略語です。
MTBFを日本語に訳すと「平均故障間隔」となります。平均故障間隔とは、故障までにどれだけ稼働したかを示す平均時間で、機器やシステムを導入する上で、安全性を把握するために必要な指標です。
MTBFは製造業や半導体業界、自動車産業、医療機器業界で使用されることが多い傾向にあります。
MTBFが高いと故障発生の頻度が少ない
上述したようにMTBFは故障発生の頻度を表す指標です。MTBFが高ければ、故障発生の頻度が少ないことを意味します。ただし、MTBFが高いからといって、機器やシステムが故障しないわけではない点には注意が必要です。
機器やシステムにはライフサイクルがあるため、摩耗や経年劣化、使用環境などさまざまな要因によって故障する可能性があります。そのため、MTBFが高いからといって故障しないと判断するのではなく、あくまでも故障発生の可能性が低いと捉えておきましょう。
MTBFを計算する方法
MTBFは次のような方法で算出可能です。
- 稼働時間の合計÷稼働回数
例えば、次のような頻度で故障が発生した機器の場合で計算してみましょう。
- 1. 稼働時間:300時間で故障
- 2. 稼働時間:500時間で故障
- 3. 稼働時間:400時間で故障
この場合、稼働時間の合計は300+500+400で1,200時間です。稼働した回数は3回のため、1,200÷3で計算するとMTBFは400時間となります。
MTBFを理解して製品を見極めよう
MTBFとは平均故障間隔のことです。平均故障間隔は機器やシステムを導入する上で、安全性を把握するために必要な指標です。しかし、平均故障間隔が長いからといって故障しないわけではありません。あくまで故障発生の可能性が低いというだけです。
アジア電子工業株式会社では、MTBFをEIAJ RCR-9102の部品点数法による信頼度予測推奨基準により算出しています。